客単価を上げる3つの方法

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「不況でみんな財布のひもが固くなってしまって低価格の物しか売れません」

よく聞く話です。
消費者からすれば、似たような商品が並んでいた場合、あえて高い商品を買う理由が無いのですから当然です。

しかし、消費性向が下降する状況でも客単価を高く維持している店舗も多く存在しているのも事実です。

いったいそれらの店舗はどうやって客単価を上げ、維持しているのか?
今回はその辺を解説していきたいと思います。


 

 

 

Chapter 1. コース別販売方法(アンカリング)

客単価が下がっている、という事は一度の購入金額が下がっているという事です。
つまり客単価を上げる為には、今よりもより高い商品を購入してもらう様にします。そうすれば客単価は向上する事になります。

しかし、現状の顧客に単純に「これは良い商品ですよ」と高い商品を提案してもなかなか客単価の向上には結びつかないでしょう。
客単価の低下が問題だと認識していつつも、高額商品の提案が実を結ばなければ客単価の改善は見込めません。

ではどうすればよいのか?
例えば下記のようなコース販売をしていたとします。

Aコース:1万円
Bコース:5000円
Cコース:3000円

結論から言うと、Bコースの売り上げが最も多くなり、次にAコース、Cコースと続きます。

なぜBコースの売り上げが最も高くなったのか?
BコースとCコースだけしか選択肢がなかった場合、Bコースにはほとんど注文が入りません。
Aコースを提示することで、Bコース、Cコースにバリュー感が感じられ、そして一番安いコースを選択したくないという顧客心理からBコースの注文が圧倒的多数となる、というロジックがあるからです。

Aコースを提示されることで、Aコースに基準点が置かれる事をアンカリング効果と呼び、失敗したくないという思いから極端な価格帯を避けてAコースやCコースを外すことを妥協効果と呼びます。

つまり、客単価を上げるためには、このアンカリング効果と妥協効果を効果的に用い高い商品、安い商品の間に利益率の高い商品を展開すれば安定した客単価の向上が見込めることになります。

もう一つの例として、楽天市場の特にアパレル系に属する店舗さんに多い手法として、
通常価格 19,800円を90%OFFの送料無料 1,980円
という様にとてつもないお買い得感を演出しているのもアンカリング効果の一つです。

Chapter 2. 値上げ(損失回避の法則)

今まで1000円で販売していたものを1100円に値上げする。
お店からすると顧客離れや購入率の減少など色々な危険が予測されることから値上げを決定するのはなかなかに難しいものです。
値上げをし利益を残すことでより骨太の会社になりより良いサービスを顧客に提供する事が出来る、そういったお店側の主張をどうやって価格に反映していけばよいか、損失回避の法則を利用して値上げの合理的な理由付けとしていきましょう。

損失回避の法則とは、人間がリスクを伴う意思決定の際に、価値の感じ方が異なり、利益よりも損失の方を重大に捉えるという行動経済学の考え方です。
損失回避の法則を証明する下記の有名な実験があります。

実験1:
A:100万円が無条件で手に入る。
B:コインを投げ、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。

実験1では、どちらの選択肢も手に入る金額の期待値は100万円と同額ですが、より堅実性の高いAを選ぶ人の方が圧倒的に多くなります。

実験2:
A:無条件で負債が100万円減額され、負債総額が100万円となる。
B:コインを投げ、表が出たら支払いが全額免除されるが、裏が出たら負債総額は変わらない。
※前提条件として200万円の負債を抱えています。

実験2では、どちらの選択肢も減額される金額の期待値は100万円と同額ですが、実験1とは違ってギャンブル性の高いBを選択する人が多くなります。

この様に、利得を得るチャンスに対しては、利得を逃してしまうリスクの回避を優先し、損失を目の前にしている場合では、損失そのものを回避しようとする傾向があるということがわかります。

つまり、こと商品販売の現場においては商品のを購入する際の利得を説明するよりも、購入しなかった場合の損失を説明した方が反応率が上がるのです。
例えば携帯電話のパケホーダイなどが判りやすいかと思います。
通常それほどネット通信を携帯で行わないのに、「通常契約だと、もし○○するとパケット代が○万円になります」と言われると、低額のパケホーダイに加入した方がお得に感じてしまう。
パケホーダイにすると通信料がずっと定額という利得よりも、パケホーダイじゃなかった場合の損失を優先してしまうわけですね。
みんな通信料金に数万円を払う事になってしまう位なら、数千円の定額料金を払い続ける事の方が安全だと認識するわけです。

商品を購入することで得られる利得だけではなく、商品を購入しなかった場合の損失も積極的に伝えていくようにしましょう。

Chapter 3. まとめ買い(バンドリング)

一度の手続きで済むものを、わざわざ複数回に分けて注文したいと思う人はいません。
みんな面倒な手続きなどは1度で終わらせたいと思うものです。

例えば車の販売ではナビやフロアシート、オーディオ、クリア塗装等々、様々な物がオプションとして存在します。
ほとんどの人は新車購入の段階で追加オプションを吟味し搭載した状態でオーダーをします。
オプションを搭載していないプレーンな状態から、あとから一つずつ追加していく人はいませんよね。

バンドリングとは関連する二つ以上の商品またはサービスを組み合わせ、セットとして提供することによって、お得感が増し、コンバージョン率が上がるというもの。
「ハンバーガーとポテトとドリンク」ではなく、「ハンバーガーセット」としてしまう事で「お買い得なまとめ買い」を提案しているわけですね。

顧客にとってはお買い得なまとめ買いであり、お店側にとってはオプションが追加される毎に客単価が上がるwin-winの構造が、まとめ買い効果で構築されます。

まとめ買いで購入される商品をうまく誘導する事が出来れば、その分まとまった仕入れが出来るようにもなり、そうなれば安定した仕入れを材料に仕入れコストの交渉を容易に進めることも可能になるでしょう。
仕入れコストが下がれば、さらなる利益拡大が可能になります。
まとめ買いの効果は想像以上に大きなものになる、という事ですね。

Chapter 4. まとめ

改善の方法が難しいと思われる客単価の向上も、そのロジックは意外とシンプルなものです。
以上の3つの方法は、既存の商品の見せ方を変える事で実現が可能なので、実践が比較的容易であることも大きなメリットです。
アンカリングや妥協効果により売りたい商品を売れる様になる事は、仕入れの予測が立てやすくなったり、安定した仕入れが可能になれば仕入れコストを下げるような交渉もしやすくなるでしょう。
王道の法則に沿って施策を打ち、テストを繰り返すことは地味な作業ですが、その繰り返しが大きな利益につながることも事実ですので、ぜひ取り組んでいただきたい方法です。

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